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脚本家は、肉が好き。

新人作家、二十代。

投稿日時:2009/04/18(土) 18:27

27歳で会社を辞めてから脚本を勉強し始めた冒険家、岡本貴也です。


当時はまったくもって失うものなどなく、

ランボーの如く向こう見ずな命知らずで、

放送局にバイクで突っ込んで持ち込み営業するわ、

せめて身体だけでもと背伸びして大ボラをぶち上げるわ、

旨いメシとあらばヨダレを隠して付いていくわ、

大物でも友人でも誰でも彼でも勝手に敵対視して喧嘩するわ、

部屋の隅で忍び泣く恋人を傷つけまくるわ、

そりゃもう、醜い人間でございました。




30代になって、

周りから「どうすればこの世界でサバイブできっすか」的な
アドバイスを求められたりすることもあるんだけれど、
敵が増えたり塩を送ったりするのは大変イヤなのでいつもは
「妄想が大事だから、家でじっとしてるのがいいよ!」
と答えるようにしているなんてのは冗談で。

今さっき、はたと答えに行き当たったのです。



それは、勢いや勉強や勇気や才能や色んなことがもちろん必要なのだけれど、



案外と、


スピード


だったのではなかろうかと。



「じゃ、やっといて」

と言われたら、

次の日の朝には書き上げてたなあと。

今じゃ絶対無理なんだけど。
いや、今でもやるんだけれど。



遅いと忘れ去られるし、
他の人にその仕事を持って行かれるし、
そもそも企画自体が進行してしまっていたり、
なくなってしまうことだってしょっちゅう。


向こうだって「早くしろ」なんて電話はしたくないだろうし、
早くしておけば、会う回数も増えるわけで、
早いのはなんだか良いことづくしではないかと。

オトコとしては悩むところですが、早いのがいいのです。


僕がデビュー作を打ち合わせしているその席で、
チーフ作家の鈴木おさむさんが、
「遅くて面白いものと、早くてつまらないもの、どっちがいい?」
とプロデューサーに迫っておられました
(ってか遅刻の言い訳をしておられました)。

それを聞いて青二十八才の僕は、
「ああ、早くて面白いものを作れば仕事が増えるんだ」
と夢想したのでございました。

そうやってかどうかは分かりませんが、
僕は次のクールのドラマで、
いきなりチーフ作家に抜擢されたこともありました。
(それ以来ありませんが、気にしません)


アメブロのカテゴリが細分化されたことで、
たまにはこういうことも書いた方がアクセスが増えるだろうという
大いなる下心で書かせていただきました。


そんな記念日。

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